本SDKは、After Effectsとの連携の可能性の大半を記述していますが、それ以外にも見過ごせない可能性があります。

スクリプト

スクリプトは、After Effectsで自動化されたタスクを実行するための、比較的軽快で軽量な手段です。ScriptUIは、カスタムダイアログやパネルとのUI統合を実現する方法の1つです(「HTML5パネル」も参照)。また、本書で説明するC APIではなく、スクリプトによって特定の機能を利用できるようにする場合、スクリプトはプラグイン開発と並行して使用することができます。

After Effectsにおけるスクリプトは、JavaScriptをベースとしたExtendScriptを使用して行われます。After Effectsには、独自のスクリプトを作成し、テストするための便利なインターフェイスであるExtendScript ToolKitが含まれています。スクリプトは、知的財産保護のため、.jsxbinバイナリファイルにコンパイルされることがあります。

After Effects スクリプトガイドとスクリプトフォーラムへのリンクは、Adobe I/Oウェブサイト(https://www.adobe.io/apis/creativecloud/aftereffects.html)からアクセス可能です。

コマンドラインからスクリプトを実行することで、After Effectsを駆動することができます。スクリプトでは、プロジェクトを開き、その上でスクリプトアクションを実行することができます。したがって、たとえば、次のステートメントを実行すると、コマンドラインから直接スクリプトを実行することができます。

AfterFX -s "app.quit()"

また、このステートメントを実行すると、最後にquitを含む.jsxスクリプトを実行することができます。

AfterFX -r パス_to_jsx_script

Windows では、AfterFX.com はコマンドラインアプリケーションであるため、コンソールにフィードバックを得る方法となります。

HTML5パネル

CC 2014以降では、After EffectsはHTML5パネルに対応しています。これらは、After Effectsの「ウィンドウ」→「拡張機能」→(パネル名)からアクセスできます。パネルは、After Effectsの他のパネルと同様にサイズ変更とドッキングが可能です。パネルは、HTML5、After Effects Scripting、および JavaScript を使用して構築されています。After Effects Panel SDKは、Adobe I/Oウェブサイト(https://www.adobe.io/apis/creativecloud/aftereffects.html)からダウンロードすることができます。

AERender

スクリプトと密接に関連するのが、aerender が提供するコマンドラインインタフェースです。aerender は主に自動レンダリングに適していますが、コマンドラインから一連のスクリプトコマンドを実行するために使用することもできま す。概要については、After Effects のヘルプドキュメント

https://helpx.adobe.com/after-effects/using/automated-rendering- network-rendering.html

に記載されています。

Premiere Proインポーター

Premiere Proインポーターは、Premiere Pro、Media Encoder、Prelude、Auditionを含むAdobe Creative Cloudのほとんどのアプリケーションへのメディアインポートをサポートしています。この幅広い互換性により、本SDKのAEIO APIを介してのみ利用可能なAfter Effectsとの非常に特殊な統合が必要な場合を除き、Premiere Proインポーターの開発を推奨します。Premiere Pro SDKは、https://www.adobe.io/apis/ creativecloud/premierepro.htmlで入手可能です。

MediaCoreインポータープラグインのAEIOに対する利点の一つは、優先順位制度です。優先順位の高いインポーターが最初にファイルのインポートを行い、インポートされたファイルがサポートされていない場合は、次に優先順位の高いインポーターがインポートを試みるというように、優先順位の高いインポーターが優先されます。